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在日朝鮮人大学生・専門学校生の団体です。在日コリアン学生、歴史、文化、教養

朝鮮労働党 第7回大会 活動報告についてのおさらい 第8回大会の理解を深めるために

今年のものは、第8回大会です。

第7回大会の報告がどのようなものであったか。

以下、報告概要です。

 

 

金正恩第一書記(当時)が行った朝鮮労働党中央委員会の活動報告

 

▲報告の体系

 

1.主体(チュチェ)思想、先軍政治の偉大な勝利

 1)社会主義偉業の勝利的前進のための闘い

 2)強勢国家建設において成し遂げた誇らしい成果

 3)革命偉業の輝かしい継承

 

2.社会主義偉業の完成のために

 1)全社会の金日成金正日主義化

 2)科学技術強国建設

 3)経済強国建設、人民経済発展戦略

 4)文明国家建設

 5)政治軍事的威力の強化

 

3.祖国の自主的統一のために

4.世界の自主化のために

5.党の強化発展のために

 

 

▲報告内容の概要

 

 金正恩第1書記は6、7日の両日にかけて行った党中央委員会活動報告で、前回大会(1980年10月)からの期間に収めた成果について総括し、各分野における今後の活動指針と政策を示した。

 

1.主体(チュチェ)思想、先軍政治の偉大な勝利

 

朝鮮労働党第6回大会が行われた時から今日に至る期間はわが党の長い歴史においてまたとない峻厳な闘争の時期であり、偉大な転変が遂げられた栄光に輝く勝利の年代であったと強調した。

 

総括期間、朝鮮労働党は類例なく厳しい環境の中で革命発展の各段階でチュチェの路線と政策を打ち出し、人民に依拠して革命と建設を力強く前進させ、社会主義偉業の遂行において輝かしい勝利を収め、祖国繁栄の新時代を切り開いたことについて言及した。

 

 

2.社会主義偉業の完成のために

 

金正恩第1書記は、社会主義偉業の達成のための課題を提示した。

第1書記は、金日成主席と金正日総書記の思想と業績を万年の礎石にして朝鮮革命をより高い段階に前進させ、社会主義偉業を最後まで成し遂げることについて明示した。

 

1)全社会の金日成金正日主義化

  ⇒社会主義偉業を成し遂げ、人民大衆の自主性を完全に実現するためには、全社会を金日成金正日主義化しなければならないとした。

 

 2)科学技術強国建設

  ⇒科学技術強国は社会主義強国の建設においてこんにち、われわれが優先的に達成すべき重要な目標であるとしながら、

①科学技術部門で先端突破戦を力強く繰り広げること、

②宇宙科学技術をさらに発展させて、先端技術の集合体、精髄である実用衛星をより多く製作して打ち上げること、

③人材を重視し、全人民科学技術人材化を実現することなどを提示した。

 

3)経済強国建設、人民経済発展戦略

  ⇒現状について「今、我が国は政治軍事強国の地位に堂々と立ちましたが、経済部門はまだ当然の位置に立てていません。経済全般を見渡すと、先端水準に至った部門がある反面、とある部門は非常に立ち遅れており、人民経済の各部門においてきちんと均衡がとれておらず、先行部門がより前進できずに経済発展に支障を来している」と具体的に言及。

そして人民経済発展のための段階別戦略を、科学的に現実性あるものに立て、寸分の違いなく執行しなければならないとし、

①差し当たり、2016年から2020年までの国家経済発展5カ年戦略を徹底的に遂行すること、

②対外経済関係を拡大、発展させること、

③経済活動に対する国家の統一的指導と戦略的管理を責任を持って行うことなどを提示した。

 

4)文明国家建設

  ⇒社会主義文明強国を建設するため、

①教育事業、

社会主義医療保健事業、

③体育事業、

社会主義文学芸術事業などの課題について提示した。

 

5)政治軍事的威力の強化

  ⇒政治・思想強国、軍事強国の威力をさらに打ち固めるための課題を提示した。

 

 

3.祖国の自主的統一のために

 

 祖国統一の実現は国と民族の運命に責任を持つ朝鮮労働党の最も重大かつ差し迫った課題であり、祖国の自主的統一を必ず成し遂げるのは朝鮮労働党の確固たる決心、意志であると述べた。

 その上で祖国統一の3大憲章を一貫して掲げて、統一の前途を開いていくことについて言及し、民族自主と民族大団結、平和保障と連邦制の実現を祖国統一の道を開くための朝鮮労働党の闘争方針であるとした。

 その上で祖国の自主的統一を成し遂げるうえで現時期、差し迫った問題は北南関係を根本的に改善することであると強調し、北と南は、互いに相手を尊重し、統一の同伴者として共に手を取り合って北南関係の改善と祖国統一運動の新たなページを開かなければならないとした。

 

 また、朝鮮分断に関連のある国と周辺国が北南間の不信と対決をあおり立てず、朝鮮の統一に役立つことをしなければならないと強調し、以下のように述べた。

 

- わが民族を分裂させた張本人、統一の妨害者である米国は、反共和国制裁・圧殺策動を中止し、南朝鮮当局を同族対決へあおり立ててはならず、朝鮮半島問題から手を引かなければならない。

 

- 日本は、朝鮮半島に対する再侵略野望を捨てて、わが民族に働いた過去の罪悪に対して反省して謝罪し、朝鮮の統一を妨害してはならない。

 

- 周辺国は、わが国の自主権を尊重し、朝鮮の統一問題がわが民族の要求と意思に即して自主的に、平和的に解決されるようにするうえで肯定的な役割を果たさなければならない。

 

 

4.世界の自主化のために

 

 世界の自主化を実現するのは人類の共通の志向であり、時代の歴史的課題であるとし、朝鮮労働党は世界の自主化偉業の勝利のために力強く闘っていくこととしながらその課題について次のように明示した。

 

- 世界の自主化を実現するためには、すべての国と民族が反帝・自主の旗印を高く掲げて自主性を堅持しなければならない。

国と民族の自主権と生存権を踏みにじる帝国主義者の強権と専横、二重基準と不正義を排撃し、対テロ問題と紛争問題、環境問題をはじめ国際問題において公正さを保障するために積極的にたたかわなければならない。

 

- 社会主義偉業を擁護、固守し、勝利に向けて前進させる闘争を力強く展開しなければならない。

 

- 非同盟運動を強化発展させなければならない。

 

 そして、朝鮮労働党と共和国政府は情勢がいかに変わっても、周辺関係がいかに変化しても自主、先軍、社会主義の不変の針路に沿って真っ直ぐに進むであろうし、自主と正義の守護者として世界の自主化を実現する闘争において先駆的な役割を果たすということについて次にように明示した。

 

- 共和国が尊厳ある自主の強国、核強国の地位に堂々と上っただけに、それ相応の対外関係を発展させていかなければならない。

 

 わが党と共和国政府は、米国によって強要されている核戦争の危険を強力で威力ある核抑止力に依拠して根源的に終息させ、地域と世界の平和を守り抜く闘争を力強く展開していくであろう。

 責任ある核保有国として、侵略的な敵対勢力が核でわれわれの自主権を侵害しない限り、すでにせん明した通りに先に核兵器を使用せず、国際社会に担った核不拡散義務を誠実に履行し、世界の非核化を実現するために努力するであろう。

 広い包容力と度量でもって自主を志向し、正義を愛するすべての国、民族と思想と体制の差にかかわらず団結し、協力するであろう。

 たとえ、過去にはわれわれと敵対関係にあったとしても、わが国の自主権を尊重してわれわれを友好的に遇する国々とは関係を改善し、正常化していくであろう。

 

 最後に、朝鮮労働党は今後も、社会主義の旗印、反帝・自主の旗印を高く掲げて自主性を擁護するすべての国の人民と固く団結して世界の自主化偉業の勝利のために力強くたたかっていくと強調した。

 

 

5.党の強化発展のために

 

 党の強化発展と党活動において収められた成果と課題を提示した。

 

 そして、朝鮮労働党金日成金正日同志の党に絶えず強化発展させ、党の指導的役割をあらゆる面から強めて全社会を金日成金正日主義化する歴史的闘争に新たな転換をもたらさなければならないと指摘した。