【おすすめ書籍 朝鮮近現代史編】 植民地支配、民族解放闘争、革命
アンニョンハシムニカ!
おすすめ書籍紹介
朝鮮史編です。
朝鮮史、あらためて何度も学び直すとそのつど気づきがあります。
自分の心境や置かれている環境によっても変わります。
現在の社会状況と照らし合わせながら読むとなおいっそう。
何度も読みたいですね。
めちゃくちゃいっぱいありますが、手に入れやすく、読みやすいものを個々では紹介します。
一冊目
タイトルの通りです。問題意識がすごく伝わって、ものすごく良い一冊です。
朝鮮史をどのように見るのか、そこから何を学ぶのか。
朝鮮民衆のダイナミックな闘いが描かれ、具体的な歴史から学びを提供してくれます。
日本の侵略に対する朝鮮民衆の抵抗運動と、社会主義運動への視点がすごくわかりやすくかつ深いです。
日本による植民地支配への鋭い批判はもちろん、戦後日本の朝鮮半島政策への批判まで、まさに今に通じる視点。
梶村秀樹さんが今の日本社会をみると、どのような批判を与えるだろうか。
朝鮮の統一の意義やそのための運動に対してどのように向き合うのか、南の民主化闘争、統一運動に対する見方もすごく勉強になります。
近現代史で一冊だけあげるとしたら、まずこれですね。
必読です。
「排外主義克服のための朝鮮史」
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二冊目、三冊目
趙景達
「近代朝鮮と日本」「植民地朝鮮と日本」(岩波新書)
朝鮮近代史といえば、趙景達さんは外せません。
とくに、朝鮮民衆運動史については、分厚い研究書もあり、そちらもものすごく面白いです。
そういった、長年の研究の成果から書かれたのがこの二冊だと思います。
「政治文化」という点から、朝鮮民衆の心情と行動、そこから日本への抵抗運動へと発展していく歴史。
近代の民族解放運動を考える上で有益だと思います。
より詳しく高度なものが読みたい方は是非「朝鮮民衆運動の展開」「異端の民衆反乱」へ。
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四冊目
「植民地朝鮮 その現実と解放への道」
日本の朝鮮植民地支配とは何だったのか?
そのイメージをもつためには、この本が最適。
梶村秀樹さんの朝鮮史への視点にプラス、最新の研究成果がおりまぜられているような印象。すごく良い本です。
武断政治、文化政治、戦時体制と、時代別に分けながらも、植民地支配の本質は共通したものであり、「良い植民地支配」など存在しないという観点から史料をもとに描かれている。
同時期の在日朝鮮人の歴史、在日朝鮮人社会の形成史や関東大震災時の朝鮮人虐殺なども同じ流れの中で描かれており、今も自分たちが朝鮮半島の情勢と連動しているということを歴史的に実証していることを感じられます。
同時に、日本が今も朝鮮人弾圧を続けるとともに、朝鮮の自主的統一を阻害しつづけているということも。
創氏改名や強制連行、日本軍「慰安婦」制度などについても、史料を通じて知ることができます。
研究書であり読むのは少し大変ですが、すごくまとまっていて、かつ新しい研究の成果を知ることできます。 めちゃくちゃおすすめです。
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この4冊を読めば、近現代の朝鮮史のイメージをがっちりともつことができるかなぁと思います。もちろん私自身も勉強不足なので、もっと読みつづけていきたいですが。
(黄貴勲)