【おススメ書籍 テーマでまとめて本紹介 植民地支配責任編】過去清算、戦争責任、戦後責任
アンニョンハシムニカ!
テーマでまとめておすすめ書籍紹介です。
大事なテーマ、一冊一冊も書いていきますが、まず関連本を一気に紹介します。
テーマは、「植民地支配責任」
「ポストコロニアリズム」とも関連しますが、日本の植民地支配責任、戦争責任、戦後責任に関連するものを中心に。
日本軍「慰安婦」制度の問題や徴用工・強制連行・強制労働、またその他の課題まで含め、何も解決されていない問題。
むしろ歴史歪曲、歴史修正主義勢力(まさに今の安倍政権が筆頭)によって、さらなる攻撃にさらされているような運動や理論。
あらためて、学ぶことからはじめませんか?
一冊目
「歴史と責任」(金富子、中野敏男編 青弓社)
日本軍「慰安婦」問題と歴史への責任。
90年代以降の日本社会の状況や運動について、また貴重な研究成果がまとめられています。
95年にはじまった国民基金の問題性、史料、女性国際戦犯法廷など、すごく重要な論点。
2章では世界の過去克服の事例、3章では、帰国事業や在日朝鮮人弾圧に関して、またさらなる理論的な深まりについて、非常に興味深い論考が並びます。
まさに、私たちに問いかけるもの、私たちが問われているものを感じ考えることができる一冊。
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二冊目
「継続する植民地主義」(岩崎稔、大川正彦、中野敏男、李孝徳編 青弓社)
「植民地主義の継続」をテーマに、日本の戦後を問う。
アジアからの声に日本がどのように応えてきたか・また応えていないか。
「戦後」というキーワードをもとに、歴史の視点と今も起こっている暴力に関する考察がおりまぜられています。
植民地支配期、戦争期だけでなく、解放後(戦後)の日本が行ったこと、行っていることを問う。「戦後民主主義」の欺瞞。
一冊目「歴史と責任」同様、一つ一つの論考がものすごく深く、複雑にからみ合う問題をリンクさせながら、まさに「今」を問う。
過去清算とは、過去に起こったことだけでなく、その構造が今も続いている。
自分たちが過去とどのように向き合うかとともに、現在どのように生きるということと直結する。
そういった視点をあたえてくれます。
「継続する植民地主義」。このワードだけで示唆するものがたくさんあります。
ものすごく良い本です。
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三冊目
「「植民地支配」責任論」 脱植民地化の比較史」
この本は、世界的な植民地支配責任を問う運動、またその歴史がまとめられたすごい一冊です。日本語文献でなかなかこういったものはありません。
そもそも研究自体がものすごく少ない。
国際法を研究していた者として、日本でその分野の研究がいかに脆弱か、もしくは切り捨てられているか、ひしひしと感じ憤っていました。
イギリス、フランス、ドイツなどによって植民地支配されたアフリカの国々の闘争の歴史と責任を問う声。すごく貴重で学ぶべき点が多いと思います。
吉澤文寿さんの、第4章「日本の戦争責任論における植民地責任」もすごく良いです。
日本が朝鮮半島で行った植民地支配の責任をいかに回避しようと画策してきたかという点。
すごい一冊です。何度も読みたいです。
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四冊目
「責任」=「応答可能性」
そこから、自分たちがどのように応答するのかが何より問われている。
歴史修正主義や、それに乗っかる形での理論などに対する鋭い批判からも学びます。
読みやすく、かつ深い一冊。
上の書籍も総じて、「戦後」「責任」という共通の問題意識があると思います。
今、自分たちがどのように向き合うのか。
今も続く具体的暴力やそれを再生産し続ける構造の中自分たちが生きてるということ。
「個人的なことは政治的なことである」
あらためて学び考え実践することが求められていると思います。
(黄貴勲)