同胞社会・民族教育の意義 ~和歌山同胞大運動会に参加して~
10月1日(日)、和歌山朝鮮初中級学校の運動会に参加しました。
ここでは書ききれないほど、内容と雰囲気の素晴らしさに感動し、力をもらいました。
同時に、改めて、同胞コミュニティの意義や、民族教育の大切さ・強さを感じました。
日本の中で、同胞同士がつながり/集まり/協働することが、自分たちの人生にとっていかに重要であるか、子どもたちの教育にとってどれほど大切な影響を与えるか。
和歌山の同胞社会は、同胞数が少なく集住しているわけでもないにもかかわらず、同胞同士のつながりが強く、コミュニティの温かさをより強く感じます。
「和歌山の人は、和歌山が好きで和歌山にに残る」「同胞同士つながりの無い人がほとんどいない」「他の地方から来た人もすぐに溶け込めるような温かさがある」「昔から、他の地方から人を引っ張ってくるほど」という話も聞かせていただいたほど。
園児、学生たちも主役として、同胞たちと一体となって、ものすごく楽しく安心して伸び伸びと練習の成果を披露しているように感じました。
そして、その温かい環境の中育った子どもたちが、その素晴らしさをしっかりと認識し次世代として地元に戻ってくる。
まさに在日朝鮮人の民族教育の強さを体現している地域社会の形といえると思います。
しかしもちろん、その過程は簡単なものではなく、一世・二世の方々を中心とした、想像もできない、並大抵でない努力の賜物であったのでしょう。
「一世・二世の人たちが…」と、ただ決まりきった言葉で表現するだけでなく、それが本当にどういったものなのか? 自分たちがどうするか?
本当に心の底から真摯に受け止めなければならない問題だと思います。
来年、和歌山朝鮮初中級学校は創立60周年。
学校を本当に守っていけるのか。これからの未来をどのように作っていくのか。世代交代が進む中で、自分たちの理想の社会像・ビジョンをいかに示せるか。
留学同大阪では、和歌山同胞社会について研究を行い、来年度に向けて目に見える形で伝えていこうと思います。
(黄貴勲)