留学同大阪ブログ

在日朝鮮人大学生・専門学校生の団体です。在日コリアン学生、歴史、文化、教養

朝鮮高級学校無償化を求める連絡会・大阪 講演会

6月11日(土)、東成区民センターにて行われた講演会。

非常に勉強になり、今何が問題かを理解するための助けになりました。

 

田中宏先生の講演

1963年に、1000円札が伊藤博文になった時のご自身の「原点」の話から、

憲法の恣意的な「国民」(もとの英語はpeopleだった)という表現をはじめ、日本が戦後もどのように朝鮮人を排除していたかという観点で、現在の朝鮮学校への政治弾圧までを話していただきました。

 

②伊地知紀子先生の講演

大阪府下の朝鮮学校保護者へのアンケート調査について。

高校無償化制度からの排除、補助金の不支給が、保護者にどれほどの経済的負担を強いているか。

また、なぜ子どもを朝鮮学校に通わせるのかという点、学校に対する評価、

日本学校では朝鮮人としてのアイデンティティを形成することができない、本名を名乗ることができない、という点を、わかりやすく、データに基づいて話されました。

 

補助金裁判の報告

大阪府大阪市による補助金交付要綱の改訂自体が、朝鮮学校を外すことを意図した違法行為であり、

仮に改訂された要綱に照らし合わせたとしても、迎春公演(ソルマジ)への参加を理由に不交付決定をしたことが違法であるということが話されました。

 

④無償化裁判報告

法律を朝鮮学校に適用させないように恣意的に変更し、

それをごまかし、朝鮮総連朝鮮民主主義人民共和国との特殊な関係や「不当な支配」を云々して適用除外にしたこと。

それが、憲法、行政手続法、国際人権法に違反するということが話されました。

 

全体として、政治的外交的理由で朝鮮学校を排除し潰そうという、日本政府・地方権力の汚いやり方がはっきりと見え、

それを恥も知らず堂々と「法律」化し、適法を主張するやり口に再度怒りを覚えました。

 

集会の締めでも述べられたように、そのような歴史修正主義権力の横暴を許さず、朝鮮学校に対する政治弾圧に抵抗していかなければならないと改めて決意しました。

統一マダン生野 当日

6月5日(日)、大阪市生野区の巽公園にて、

第23回統一マダン生野が開催されました。

毎年の新今里公園から、さらに広い公園に場所を移しての開催。

さらに、当日午前中かなりの雨の中の準備。

それでも、午後からは晴れて無事終えることができました。

 

有志によるサムルノリや地域の小学校民族学級の子どもたちの演目、朝鮮学校の中級部の民族楽器部の演奏、文芸同の舞踊、建国高校伝統芸術部OBOGたちのプンムルノリにプラス、済州島の民衆歌手、金ヨンテさんの歌など、盛りだくさんの舞台企画でした。

 

留学同は、学生協とともに、日本軍「慰安婦」問題についての展示企画を準備しました。

「統一」について考えるきっかけとなるよう、またその輪を広げるために行われる統一マダン。参加するたびに、またそうした場を作ってきた・作っている人たちと時間をともにするたびに、自分たちの活動の意味を考える重要な契機となっています。

 

自分たちは本気で「統一」について考えているのか。自分自身の生活の中で考え感じられているのだろうか。

そんなことを改めて思った一日でした。

 

打ち上げの場にて、金ヨンテさんがおっしゃった、

「私たち民族同士、力を合わせて、自主的平和統一を成し遂げるため、ウリナラから米国・米軍を追い出しましょう!」(訳は筆者) という言葉が印象的でした。

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統一マダン生野について②

2016年6月5日(日)12:00~ 巽公園(生野区巽西)

第23回 統一マダン生野が開催されます。

今年は巽公園(ロート公園)に会場が変わります。

民族はひとつ、祖国はひとつ、同胞はひとつ

朝鮮半島の自主的平和統一をめざして

朝鮮半島の停戦協定を一日も早く平和協定に転換しよう!

在日同胞社会から統一の風を吹き込もう!

というスローガンの下、今年も開催されます。

 

留学同大阪では、学生協とともに、学生委員会として、

日本軍「慰安婦」問題に関する展示を行います。

日本軍「慰安婦」とはどういったものなのか?何が問題なのか?という問題から、

特に昨年末の日韓「合意」の問題点について焦点をあて、展示します。

 

被害者の声に耳を傾けないままなされた「合意」

行動のともなわない口だけの謝罪

被害回復措置を韓国政府に推しつけたこと

 真相究明や歴史教育など、再発防止措置にふれていないこと

被害回復の困難な重大な人権侵害に対し、「最終的・不可逆的解説」を宣言したこと

など、
問題だらけの「合意」である点を、しっかりと学び、表現できればと思います。

 

まず何より自分たちが学び、被害者の声に耳を傾け、日本軍「慰安婦」の問題を矮小化し歴史から消そうとする日本政府・権力の歴史修正主義に反対し、真実を明らかにし、正義を実現する活動を行っていかなければなりません。

この行事で終わるのではなく、これからも継続して学び実践していきます。

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統一マダン生野について①

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2016年6月5日(日)12:00~ 巽公園(生野区巽西)

第23回 統一マダン生野が開催されます。

今年は巽公園(ロート公園)に会場が変わります。

 

民族はひとつ、祖国はひとつ、同胞はひとつ

朝鮮半島の自主的平和統一をめざして

朝鮮半島の停戦協定を一日も早く平和協定に転換しよう!

在日同胞社会から統一の風を吹き込もう!

 

というスローガンの下、今年も開催されます。

昨年から、留学同大阪も実行委員会に入り、主催者側として、取り組んでいます。

大阪市生野区という、同胞の集住地区で、祖国統一を願う同胞と、それを支持する日本の方々、その他の外国の方々が集まり、統一について考える場。

普段なかなか考えることがない、どこか遠いことのように感じてしまう「統一」について。

 

「統一マダン」は大きな行事ですが、行事の開催で終わるのではなく、自分たちの生活の問題として、生き方の問題として、様々な場で統一について考え、話し合い、行動することが大切なのではないでしょうか。

 

当日、留学同大阪では、学生協とともに、学生委員会として、

日本軍「慰安婦」問題に関する展示を行います。

詳しくは次回の記事にて。

そして、是非とも、会場に足をお運びください。

東中生放課後補習塾 『ウリソダン』について

留学同大阪では、『ウリソダン』という、ウリハッキョの中級部生に対する放課後塾、学習支援活動に関わっています。

 

週に2日、火曜日(英語)、木曜日(数学)の放課後(クラブ後、18:30~)に、東大阪朝鮮中級学校の学生を対象に、学校で学んでいる単元を中心に、わからない所を教えるという形です。

 

ウリハッキョ(朝鮮学校)の学生を学習面から支援しようという趣旨で始まり、

受験のためではなく、個々の学生が、将来を見据え学ぶことの意味を考えるきっかけになればと、取り組んでいます。

学校の試験を視野に入れながらも、一人一人の進度や理解度に合わせて、つまづいている部分を探し、復習し、学校の授業を理解し、そこから、自ら学ぶ姿勢を身につけることを目指します。

さらには、留学同の学生だけでなく、講演会などで、多様な方々が関わり、学校の勉強だけでない学びの場にもなっていると思います。

実際に、教える側に立つと、「学ぶ」意味を改めて考えるようにもなります。

 

勉強ができるからどうで、できないからどうだ、ということは大した問題ではないと思います。

勉強以外の部分で本気で真摯に取り組んでいるなら、それを抑制する必要はないと思います。

しかし、どんな分野に進もうが、「学ぶ」という行為なしには自己実現・目標達成はできないでしょう。

さらに、社会人になると、学ぶ機会を作ることがより難しくなり、主体的に学ぶ時間を設けないと人間的に劣化する一方です(それが「保守的」になるということかもしれませんね)。

 

競争に勝ち残るとか、安定した仕事に就くなどというちっぽけな理由ではなく、ウリソダンが広く、学ぶモチベーション、学ぶ姿勢、学ぶ習慣、学び方を身につけるための一助になればと思います。

 

火曜日 18:30~ 英語

木曜日 18:30~ 数学

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