留学同大阪ブログ

在日朝鮮人大学生・専門学校生の団体です。在日コリアン学生、歴史、文化、教養

学習会 「慰安婦」問題から考える②

前回の記事の続きです。

日本軍「慰安婦」問題について、特に昨年末の韓日の「合意」とその後の動きについて。

「合意」の問題点として、

・被害者の声を無視したこと

・責任の主体と事実の認定があいまいであること

・法的責任を認めていないこと

・日本政府が責任を韓国政府に肩代わりさせたこと

・加害国が被害国に、「最終的・不可逆的解決」を押しつけたこと

・「平和の碑」(少女像)の撤去を要求

そして、何より、「合意」後の、日本政府や議員などの、無反省、開き直った言動の問題を指摘されていました。

「合意」はアメリカの手引きの元、韓米日の軍事同盟の強化とセットになっていてる点も。

 

それに対して、韓国国内の運動として、

ハルモニたちの姿、各支援団体・学生などの反対運動や声明、平和の碑(少女像)前を守るための学生たちの座り込みについてなどが紹介され、日本での運動なども含め、自分たちが何ができるかを深く考えさせられました。

 

現在の日本の歴史歪曲・歴史修正主義を許さず、自分たちが被害者の方々の声に耳を傾け、知り、伝えていくことが大切だと改めて実感する貴重な学習会となりました。

 

最後に、ドキュメンタリー映画の宣伝です。

「蘆葦(あし)の歌」

台湾の日本軍「慰安婦」被害者の尊厳回復を描いたドキュメンタリー

時間:4月29日(休)14時から(開場13時半)

場所:難波市民学習センター 講堂 (OCATビル4階)

参加費:800円(障害者・学生400円)

主催:日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク

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学習会 「慰安婦」問題から考える①

4月17日(日)に、日本軍「慰安婦」問題についての学習会を行いました。

今回、学生協(在日韓国人学生協議会)と留学同大阪(在日本朝鮮留学生同盟)の共同開催のもと、講師として、方清子さん(日本軍「慰安婦」問題・関西ネットワーク)にきていただきました。

 

歴史、基本的な認識の問題から、昨年の12月の韓日「合意」まで、わかりやすく、かつ的確にお話しいただき、質疑応答も活発になされました。

 

慰安婦」問題の本質として、

・軍による女性に対する暴力の組織化であり、当時の国際法にも刑法にも違反する国家犯罪・戦争犯罪であること、

・人種差別・民族差別、経済的階級差別にもとづいたものであったこと

公娼制との関連として、そもそも公娼制自体が人身売買であり、女性への重大な性暴力・人権侵害であったということ

・解放後も、被害者が名乗り出ることができないまま、社会的認知・理解もなく、後遺症に苦しみながら、自らを責めて生きざるをえなかったこと

そういったことを、非常に明確にわかりやすく、裵奉奇ハルモニや金学順ハルモニなどの話をまじえながら話していただきました。

 

そして、日本政府が敗戦前後に大量の証拠資料を隠滅しながら、国家の関与を否定し続けてきたこと。

そのうえで、歴史的事実が歪められ、特に近年、歴史歪曲・歴史修正主義の動きが、政府の圧力のもと、メディアや教育現場などでも顕著になっていることも強調されていました。

 

さらに、2015年年末の韓日の「合意」について、それに対しての韓国社会の運動、ソウルの日本大使館前にある少女像を守るための学生・青年たちの運動について、またご自身の関わる運動も含め、本当に貴重なお話しをしていただきました。

 

今回、学生協と合同で学習会を行った経緯として、

6月5日(日)の統一マダン生野にて、学生たちが日本軍「慰安婦」問題について、展示企画をするために共に学ぶ機会を作ろうということで企画されました。

これから、より深く学びながら、より広く訴えかけていけるよう、活動していこうと思います。

6月5日(日)12:00~ は、是非とも巽公園(ロート公園 大阪市生野区 北巽駅が最寄り)へお越しください。

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歴史は語る 大阪陸軍造兵廠 強制労働体験者の証言

4月8日(金)に、大阪府朝鮮人強制連行真相調査団主催の、集会が、エル・おおさかにて行われました。

 

主題は、南朝鮮に生存する、強制連行・強制労働被害者の証言の聞き取り調査について。

今の大阪城公園付近にあった、陸軍造兵廠に連行、労働を強いられた3名の被害者の証言が紹介され、それに対する報告、アピールがありました。

3名の証言で明らかになったことは、

①様々な条件や脅迫のもと拒否ができなかった、

②労働現場では監視され自由がなかった、

民族差別が存在した、

④給料が支払われなかった

⑤空襲により多数の死者が出たこと

⑥3人とも未成年で連行され、そのような青年が多かったこと

があげられます。

 

また、解放後70年以上経ち、証言を聞くことのできる人がほとんどいなくなっており、最後の証言者となるかもしれないと言われていました。

さらに、現在日本では、歴史修正主義がはびこり、大阪でも、1995年戦後50年の年に建てられた4か所の朝鮮人強制連行跡地の銘板(大阪城公園、生玉公園、高槻地下倉庫、茨木安威地下倉庫)も攻撃にさらされ、修正・撤去の危機にあります(インターネット上でもその様子がはっきりとわかります)。

報告者の方も、「このまま何も運動がなければ、撤去されてしまう状況」だということを言及されていました。

 

実際に、天理市では、柳本飛行場の強制連行・強制労働についての説明版が2014年に市によりいとも簡単に撤去されるということが起きました。

被害者の方々も、日本政府、日本社会の歴史修正主義的な風潮・動きに対して強い怒りをあらわにされていました。

こうした動きを許さず、歴史を保存する活動を繰り広げていかなければならないと改めて感じる集会でした。

 

 

留学同大阪ブログ

안녕하십니까!!  

留学同大阪ブログ、新たに立ち上げました。

これからも、よろしくお願いします。

2016年度の活動は、3月21日の第40回定期大会を契機に始まり、

これから春から夏にかけて、学習会、新入生歓迎会 ~ サマーセミナー 、祖国訪問など、様々な行事が続きます。

 

さらに、今年は9月11日に、「ウリ民族フォーラム2016」が大阪にて行われ、留学同も積極的に役割を担っていこうと思います。

 

また、6月5日(日)の統一マダン生野をはじめとして、祖国統一のための活動や、歴史を保存する活動、民族教育を支援する活動など、社会実践活動も精力的におこなっていきます。

是非、ご関心を寄せていただければと思います。

 

*留学同とは、正式名称、在日本朝鮮留学生同盟といい、

日本の大学・専門学校に通う在日朝鮮人学生の団体です。

 

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