留学同大阪ブログ

在日朝鮮人大学生・専門学校生の団体です。在日コリアン学生、歴史、文化、教養

日本の政治についての雑感 大政翼賛植民地主義

アンニョンハシミカ!

 

ラス・カサス「インディアスの破壊についての簡潔な報告」、続きを書く前に、雑感記事を。安倍首相辞任のニュースもあって。

 

「大政翼賛植民地主義

 

これをキーワードとしたいと思います。

 

安倍首相の辞任のニュースがあまり大きく取り上げられていないような印象。

海外のメディアもあまりピックアップしていないようで。

 

日本の覇権はもう大したことないということなのか。しょせんアメリカの属国としての位置づけしかないので、大したことないとされているのか。 とっくに資本の奴隷化した日本の権力など、どうせ何も変わらないと思われているのか。

隠すべき悪事があまりにもありすぎて、「可哀そう」イメージだけつけてタッチしないようにしているのか。

 

安倍政権の数々の悪事をちゃんと明らかにして総括しないといけないので、メディアは働き時だとは思うのですが、やはり大きなメディアはしょうもない。

何もできなくされて(もしくはすすんで奴隷化して)、当たり障りないことだけ並べて騒ぎ立てているふりしているだけかもしれません。

 

「『アベノミクス』、功罪あり」みたいな。

ほんと面白くないですね。仕事してないですね。

 

 

安倍政権の暴力

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資本の利益追求まっしぐらの政権。帝国主義植民地主義まるだしの政権

それによって多くの人に貧困、差別、暴力をふりまき、多くの人を死に追いやった。

その典型が、朝鮮学校在日朝鮮人への差別・抑圧・暴力。

 

あまりにもあからさまに、それも立法、行政(大阪維新の会のような勢力とも結託して、地方行政含め)、司法、マスコミ、経済界をあげた民族抹殺政策。そのように総括すべきではないでしょうか。

 

在日朝鮮人民族自決権、生存権という点からみると、暴力が加速化しつづけ窒息させられつづけた年月だったといえます。

 

 

「安倍政権だから暴力的」なわけではない

日本の「戦後民主主義」の欺まん

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「安倍政権が戦後の民主主義の基盤を破壊した」

という言説がみられますが、本当にそうでしょうか?

 

在日朝鮮人民族自決権、平和的生存権という観点からみると、「戦後民主主義」の欺まん性がみえてきます。

 

植民地支配期のジェノサイド政策、奴隷化政策はもちろん、1945年以降を考えても、「民主主義」などという表現ができるはずありません。是非とも使わないでいただきたい。「民主主義」という語の真の意味を誤解してしまうと弊害を生んできたし再生産しているので。

 

高度経済成長期、バブル期の「いい時代」を回顧しながら「戦後民主主義」という表現が使われていないでしょうか。

 

しかし、その期間、朝鮮戦争、朝鮮分断への加担、南朝鮮の隷属化、ベトナム戦争アメリカの世界侵略支配への便乗、湾岸戦争社会主義国内での紛争への加担など。

日本が犯してきた、塗り重ねてきた数々の罪のうえに成り立った「高度成長」とそのうえにメッキを塗った「戦後民主主義」です。

 

安倍政権はそのメッキを見事にはがしただけであって、中身は変わっていません。

隠れていたものが表に出てきただけではないでしょうか。

こうした議論は、90年代のバブル崩壊後や2000年代には起こったように感じています(思い違いかもしれませんが)。

 

それが今ではまるで出てこないような印象。

(自分が日本の言論に興味を失っただけかもしれませんが)

 

つまり、日本国内の不公平、不正に対しては、それでも一定の議論があるにもかかわらず、加害侵略・海外収奪に対しては目をつぶる。

その状態を「大政翼賛植民地主義」といいたいと思います。

 

 

大政翼賛植民地主義

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ここで提起したいことは、日本が、

「植民地支配責任を果たさずに、その後も海外搾取をくり返した、今も続けている、さらに強化しようとしている」ということ。

 

その点を問う力がいかに弱いか。

 

今回の新型コロナの事態でも顕著です。

国内の貧困の問題、再分配の問題、不正の問題に対しての追求はあります。

むしろ気勢を強めているようにも思えます。

 

しかし、歴史の反省、謝罪・賠償、再発防止の努力、また現在も続いている海外での搾取といった問題について、トピックにあがってきません。

 

れいわ新選組立憲民主党共産党、どれをみてみても、

つまり、議論されていることは、

「海外から収奪した富をどのように国内に分配するか」

「海外から収奪した富で国内の公正をはかろう」

そのように聞こえます。

 

自民党を批判し反対側にいるようにみせかけて、「植民地主義」の観点から考えれば同じ穴のムジナと言えてしまう状況。

 

だからこそ、

マルクスレーニンのような世界変革のための根本理論。

エメ・セゼールフランツ・ファノンのようなラディカルさ。

 

が、求められているのだと思います。

 

【ラス・カサス「インディアスの破壊についての簡潔な報告」】、続きも書いていきます。温かく読んでいただければ幸いです。

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(黄貴勲)