本紹介⑨ 『狼煙を見よ 東アジア反日武装戦線”狼”部隊』 革命、日本史、世界観、認識、思想
まだまだ本紹介です。
100冊目標です。
『狼煙を見よ 東アジア反日武装戦線”狼”部隊』
すごくいい本です。
すごくおすすめです。
すごく、おすすめ、です。
とにかく手にとってみてほしいです。
自分自身の思想と実践、生き方を考えさせられます。
以下、学生による書評
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
△ 題名
『狼煙を見よ -東アジア反日武装戦線"狼"部隊-』
△ 紹介者コメント
ある日、著者の元に一通の手紙が届く。
それは、三菱重工爆破事件を引き起こし、死刑を宣告された”狼”部隊の 1 人、大道寺将司から当てられたものであった。
そこには、著者の処女作である『豆腐屋の四季』に、彼が共感を寄せる内容が記されていた。
『豆腐屋の四季』とは、豆腐屋であった著者の生活を短歌と短文で綴った手記である。零細な豆腐屋としての分際を守り、黙々と耐えて働いている大人しい若者という像は、当時「模範」としてもてはやされた。
1960 年代後半、全共闘の時代に、あらゆる権威を否定して叛乱に立ち上っていた学生たち。
そしてその中でも突出し、爆弾闘争にまで走った大道寺が、なぜ、彼の生き方とは対極とも取れる生活を描いたこの本に魅了されたのだろうか。
この問いから始まり、本書は死刑囚、大道寺将司の母をはじめとした爆弾闘争の周辺人物にスポットが当てられながらも、大道寺が三菱重工爆破事件を起こすに至った経緯について迫っていく。
彼がなぜ、「安眠を貪るこの日本で敢えてゲリラ兵士を志した極少者」となったのか、そして、「政治犯」をまるで「精神異常」者かのように仕立て上げる風潮に疑いの目を持つためにも、本書はおすすめである。
何もしない者は、それだけ間違いも犯さない。そして多くのものは、不正に気付いても気づかぬふりをし、何も事を起こそうとはしない。
その中で彼ら、東アジア反日武装戦線は、日本が現在まで償いもしないどころか、重ね続ける罪を一身に引き受け、ことを起こし、その上で死傷者を出すという間違いを起こした。
何もしない私たちが、その間違いにのみ焦点を当てて非難するのは、あまりにも傍観者的ではないだろうか。
上記は、大学生という特権を有する立場に甘んじ、事なかれ主義の根強い私が根底から問い直される提起である。
いつしか大学の授業で、三菱重工爆破事件を例に、犯罪被害者の心理や支援法について学んだことがあったが、事件を引き起こした人たちに想いを馳せたことは一度もなかった。
しかし、その想いに触れた今では、正当性という枠に囚われない正義の在り方を、考え直さねばならないと実感している。
[http://
|
:embed:cite]
[http://
|
:embed:cite]