【本紹介⑥「野火」大岡昇平】
アンニョンハシムニカ!
少し間が空きましたが、頑張って更新していきます。
新型コロナウィルス、だんだんと社会が動いてきました。
何事もなく過ぎているような感覚に陥っていまいがちですが、まだまだ油断はできませんね。
「緊急事態宣言」の騒動について、しっかりと振り返って分析することが求められると思います。そこにどのような政治的意図、大資本の意図があるのか。
「学び」というものが、求められている状況だと思います。
本紹介、ドシドシ続けていきます!
以下、留学同大阪学生による紹介
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「野火」 大岡昇平
戦争讃美的なの嫌いなんですよね。
特に戦時中の人間ドラマ的な?国を守るために~、愛する人のために~とか?
その時代を生きた人が思うべき事はもちろんあるでしょう。ただ、それらを経験してもいないのに、それをさも美しく、素晴らしいものであるかのように嘯く空虚な文章を文学とは思いたくないんですよね。なんとなくその気持ちわかるかも...って思った人、いませんか?
そんな人に読んでもらいたいのが、「野火」です。
作者は大岡昇平(1909~1988)。
舞台は第二次世界大戦末期のフィリピンのレイテ島。
そこで経験した生の氾濫としての景色の美しく奇怪な描写と、人々や物のむせかえるような生々しさ、狂気と正気に、主人公の孤独をまさに眼前に見ることが出来るでしょう。
彼の躊躇し、延期した欲望......彼の狂わぬ、狂えぬ「狂気」を垣間見た時、あなたは何を思うでしょうか?
200ページくらいしかないのですぐに読めます。
是非ご一読を